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人生は入れ子人形 - Матрёшка - Lyrics

「わたくし 古代(こだい)のロマンにZvolinskiy ああ 穴(あな)があったら掘(ほ)りたい」【ロシア人富豪:Alexey Romanovich Zvolinskiy, the Russian billionaire】

「レディース アンド ジェントルメン、さぁ、本日(ほんじつ)を見(み)かせするのは
わたしの華麗(かれい)なる半生(はんせい)、貧(まず)しい生(お)い立(た)ちで幕(まく)を開(あ)ける、涙(なみだ)に涙(なみだ)の物語(ものがたり)でございます。
Harosho、Harosho、張(は)り切(き)って参(まい)りましょう
さあ、腕(うで)を組(ぐ)みながら足(あし)の筋(すじ)をのばするぞ!」
赤(あか)く揺(ゆ)らめく暖炉(Pechka) 家(うち)にもあったのに
悲(かな)しいけれど 燃(も)やすべき 薪(まき)がなかった
弟達(おとうとたち)はいつも 機敏に動(うご)いてた
腹(はら)は減(へ)るけど じっとしてたら 凍(こお)っちまうから

運命(うんめい)の贈(おく)り物(もの) 不幸(ふこう)を詰(つ)めた 入れ子人形(Matrjoshka)
開(あ)けても 開(あ)けても 悲(かな)しみばかり

「Harosho、Harosho、ぼろしみはくる場所(ばしょ) さぁ、今(いま)はますます涙(なみだ)ちゃたZvolinskiy」

白(しろ)く煌(きら)めく大河(Volga) 風(かぜ)を切(き)り裂(さ)いて
走(はし)れ馬車よ(Troika) 家(うち)は遠(とお)いか 空駆(そらか)けろ
妹達(いもうとたち)もいつも 腹(はら)を空(す)かせてた
頑張(がんば)れ末妹(Katyusha)よ 銀(ぎん)のお注射(ちゅうしゃ) きっと快(よ)くなるさ

人生(じんせい)は贈(おく)り物(もの) 不条理(ふじょうり)詰(つ)めた 入れ子人形(Matrjoshka)
開(あ)けても 開(あ)けても 苦(くる)しみばかり

「さあ、皆様(みなさま)、お手元(てもと)にハンカチ等(など)ご用意(ようい)くださいませ、
ここまではほんの序章(じょしょう)にすぎません、本当(ほんとう)に悲惨(ひさん)なのはここからでございます」

臥(ふ)せる少女(しょうじょ)の治療費(ちりょうひ)で 貧(まず)しい家計(かけい)は燃(も)え上(あ)がり
父親(パパ)は遠(とお)くの炭坑(たんこう)で 岩(いわ)が崩(くず)れて下敷(したじ)きに
登(のぼ)りは険(けわ)しき坂道(さかみち)も 転(ころ)がり堕(お)ちるは正(ただ)に殺那(せつな)
死(し)せる少女(しょうじょ)の葬列(そうれつ)に 愛(あい)した二人(ふたり)の影(かげ)はなく
母親(ママ)も娼婦(しょうふ)の格好(かっこう)で 無理(むり)が祟(たた)って旅立(たびだ)てり
どんなに険(けわ)しき坂道(さかみち)も 転(ころ)がり堕(お)ちれば正(ただ)に殺那(せつな)

「せつな~なあぁぁぁぁぁぁぁぁ......」
「あなた、あなた?」
「お~お~Irene、愛(いと)しいの我(わ)が妻(ずま)よ、わたし、君(きみ)の魅力(みりょく)にZvolinskiy」
「何(なに)バカの事(こと)をおしゃってるですか、作業(さぎょう)の方(ほう)は如何(いかが)ですの?」
「順調(じゅんちょう)、快調(かいちょう)、絶好調(ぜっこうちょう)、今(いま)はちょうど休憩(きゅうけい)したどこです、あああ、君(きみ)たちはもういいですよ、
はい、ありがとう、спасибо、спасибо
それでは諸君(しょくん)、張(は)り切(き)って作業再開(さぎょうさいかい)致(いた)しましょう」
「おお」

掘(ほ)っても掘(ほ)っても砂(すな)ばかり どれだけ掘(ほ)っても脈(みゃく)がない
拝金野郎(はいきんやろう)の妄想(もうそう)さ 無駄(むだ)な努力(どりょく)と他者(ひと)は言(い)う
それでも 夫(あなた)は諦(あきら)めないわ
掘(ほ)っては掘(ほ)っては砂埃(すなぼこり) どれだけ掘(ほ)っても切(き)りがない
成金野郎(なりきんやろう)の道楽(どうらく)さ 馬鹿(ばか)な男(おとこ)と学者(ひと)は嗤(わら)う
それでも 妻(わたし)は着(つ)いてゆくわ

眩(まばゆ)く 輝(かがや)く黄金(おうごん)や 世界中(せかいちゅう)に 轟(とどろ)く名声(めいせい)が
貴方(あなた)は 欲(ほ)しい訳(わけ)じゃない 燃(も)えるような 夢(ゆめ)が見(み)たいだけ

運命(Moira)が望(のぞ)むのは 喜劇(きげき)か 悲劇(ひげき)か
今(いま)もう一度(いちど)【神話(しんわ)】を 歴史(れきし)の舞台(ぶたい)に立(た)たせたい......

貧(まず)しい一家(いっか)は離(はな)れ離(ばな)れ 私(わたし)は商家(しょうか)へ丁稚奉公(でっちぼうこう)
不細工(ぶさいく)な顔(かお)だと虐(いじ)められたけど 誰(だれ)よりも必死(ひっし)に働(はたら)いた
私(わたし)『貴方(あなた)』を支(ささ)えたのは家族(かぞく)の存在(そんざい)と 母(はは)の形見(かたみ)となった一冊(いっさつ)の【敍事詩(ほん)】

--"運命(うんめい)は残酷(ざんこく)だ されど彼女(かのじょ)を恐(おそ)れるな
女神(Moira)が戦(たたか)わぬ者(もの)に微笑(ほほえ)むことなど 決(けっ)してないのだから"--

人生(じんせい)は贈(おく)り物(もの) 不条理(ふじょうり)詰(つ)めた 入れ子人形(Matrjoshka)

それでも私(わたし)『夫(あなた)』は掘(ほ)るだろう(でしょう) そこに穴(あな)がある限(かぎ)り......

「うおおお!Irene、Harosho、Harosho......」
「ああ...素晴らしいわ......」
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Moira (2008)
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